思春期子育て世代の親として読んでおきたい『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

こんにちは。

これから思春期を迎える小学生3人の子を持つ4号です。

チマタで話題になっているブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

遅ればせながら読んでみました。

 

主人公は著者の「息子」でアイルランド人の父親と日本人の母親をルーツに持つ新中学生の11歳。

時系列に沿いながら魅力あふれるエピソードを通してカトリック系の私立トップランク小学校から元底辺中学校への進学した著者の息子の一年半の軌跡ノンフィクションで綴られていきます。

なかなか普段日本に住んでいるだけでは知りえない【ダイバーシティとエンパシー】について考えさせられる点が本書の魅力と言えます。

【イギリス社会】と【日本社会】では考え方や教育への姿勢が大きく違う

イギリスの社会・中学校が舞台なのでイギリスの現在の社会事情、学校生活の現状を垣間見れます。

  • 移民者社会が一般的である点
  • カトリック系中学校はアジア系、南米やアフリカ、欧米から来た移民も多く通っている人種的な多様性がある『優秀且つリッチな学校』である点
  • 底辺中学校と呼ばれる中学校は白人労働者階級が多く『イギリスの階級社会のリアルを見せつけるような学校』である点
  • 日本の中学校との違い(新入生のミュージカル上映などのイベントや性やLGBTQなど教育への向き合い方)
  • 差別(人種・貧困・LGBTQ)が日常的に起こっている環境(いろいろあって当たり前)

【子どもはすべてにぶち当たる、そして成長する】

はじめに より抜粋

まるで社会の分断を映したような事件について聞かされるたび、差別や格差で複雑化したトリッキーな友人関係について相談されるたび、わたしは彼の悩みについて何の答えも持っていないことに気づかされるのであった。

しかし、ぐずぐず困惑しているわたしとは違って、子どもというのは意外とたくましいもので、迷ったり、悩んだりしながら、こちらが考え込んでいる間にさっさと先に進んでいたりする。いや、進んでいないのかもしれない。またそのうちおなじところに帰ってきてさらに深く悩むことになるのかもしれない。

それでも、子どもたちは、とりあえずいまはこういうことにしておこう、と果敢に前を向いてどんどん新しい何かに遭遇するのだ。

中略

きっと息子の人生にわたしの出番がやってきたのではなく、わたしの人生に息子の出番がやってきたのだろう。

「息子」が中学校で出会うのは同級生はまさに多様性に富んでいます。

  • 人種差別をむき出しにする同級生
  • 制服などの購入にさえ苦労するほど貧しい同級生
  • ジェンダーにとまどう同級生などなど。

「息子」自身も東洋的な容姿のために差別されることがありつつも、得意な音楽や水泳に夢中になり、いがみ合う友達の間に立ちながら、様々にもがく同級生たちと関係を築いています。

著者や「配偶者」と称される父親のアドバイスやサジェスチョンを参考にしながらも彼なりの答えを探し出しています。

その答えの出し方、物事の捉え方がまっすぐでありながら柔軟性に富んでいます。

ダイバーシティは日常的にあるものとして捉え、相手に寄り添い、相手のことを考えながらエンパシーをもって答えを出していきます。

生まれ育った環境も相まって共感力が高いんでしょうね。

【自分で誰かの靴を履いてみる】シンパシーとエンパシーの違い

印象的なエピソードが【誰かの靴を履いてみること】です。

イギリスの公立学校教育で導入されているシティズンシップ教育についてのエピソードと大雪の日にあった路上生活者への支援へのエピソード。

まず学校で問われたエンパシーとは何か、という問いに対して「息子」の答えがこの自分で誰かの靴を履いてみること

本文より引用

自分で誰かの靴を履いてみること、というのは英語の定型表現であり、他人の立場に立ってみるという意味だ。日本語にすればempathyとは「共感」「感情移入」または「自己移入」と訳されている言葉だが、確かに、誰かの靴を履いてみるというのはすこぶる的確な表現だ

 

エンパシーは能力で後天的に身に着けることができる。

→後天的に身に着けられる=努力が必要

  • シンパシー:同情や共感。一緒だなというものに対して自然に捉えられる感情や行為や理解。感情的状態。
  • エンパシー:他人の感情や経験などを理解する能力。自分がその人の立場だったらどうだろうと想像することによって誰かの感情や経験を分かち合う能力で知的作業ともいえる。

 

EU離脱派と残留派、移民と英国人の問題など日本で暮らしている身としては理解の範疇を超えている社会情勢。様々なレイヤーからイギリスは分断と対立が深刻化しているという事が分かります。

その中での共通言語としてのエンパシー。

この言葉をキーワードして位置付け、解として向き合おうとする姿勢になっている。

 

【安全基地(セキュアベース)】としての母親・父親

「息子」から母であるブレイディみかこさんへの『問い』や『会話』が多いのも特徴です。

またその「問い」に対する答えは必ずしも息子の意見と一致していなくても良い。

ただ話を聞いてもらえる存在で良い。

みかこさんは「息子」の日常をよく見ていると見て取れます。

ちょっとした変化にも気づくし、あえてそれを言ったり言わなかったりするんでしょうね。

母親の寄り添ってくれる姿勢が見守られている安心感を情操し『安全基地】として働いているから彼は精神的にもタフネスでいられるのだと感じます。

【ダイバーシティ】を生き抜いていくために【エンパシー】を高めよう

ダイバーシティは至るところで顔を出します。

代表例として単純に人と人との価値観や人種の違いです。

価値観や人種の違いを理解しないからそれが差別や格差社会に繋がる。

差別のきっかけは無知から始まる。

無意識に差別は生まれる。それは相手のことを知らないから。

”知らないままでいることが差別することになるきっかけとなる辛い出来事”であることをまず知る必要がある。

知ろうとする姿勢が差別を克服する最初の一歩となる。

 

価値観の違いを知ること、人種のルーツを知ること、問題の根本を知ること。

物事に対して知ることを増やして理解を進める事で解決する糸口が見つかるんじゃないかという指針。

そのためには共感力であるエンパシーを高める勉強しよう!

まだキャンバスは白いままだ。ブルーになるか、グリーンになるかどのカラーになるかは自分のエンパシーが握っている。

まずは無料お試し版からでもどうぞ

 

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