過疎地なのに中学受験⁉【別子中学校】の特長は3本柱にあり。人口150人の過疎地域に生徒を呼び込む魅力とは…

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愛媛県新居浜市には公立校ながら英数理に特化した授業を受けられる学校があります。

そしてその学校の一学年当たりの定員は5名。

知る人ぞ知る受験可能な中学校なのです。

その名前は『別子中学校』

新居浜市の南にある旧別子山村にある中学校です。

ちなみにこの別子中学校、標高1,000m近くの山の中にあります。

地図を見ても分かる通り新居浜市内からは1時間程度の距離、今の人口は約150人程度です。

ちなみにかつては別子銅山のふもとの町として賑わい、1万人以上暮らしていたみたいです。

今となっては1万人も⁉って感じですが隔世の感とはこの事でしょうか。

今回小学6年生向けに配られた『別子へ行こうDAY』というイベントがあり参加してきました。

それでは別子中学校及び寄宿舎となる立志寮を見てみましょう。

別子中学校とは…

グローバルジュニアハイスクール

深刻な過疎化と高齢化によって、学校存続が厳しい状況になった別子中学校。

その状況を打破するために始まった計画が「少人数制でひとりに寄り添う教育」です。

その具体的なプランが世界の動きを視野に入れ、リーダーを育成する【グローバルジュニアハイスクール】として市内全域から入学希望者を募集するプラン。

結果、この試みを始めた5年前から功を奏し、5人の定員は毎回埋まるようになっています。

一期生だった生徒はすでに高校生。

彼ら彼女らは新居浜西高や新居浜高専など進学校に進んでいるようです。

募集定員は毎年5人

募集定員は毎年5人です。

その5人が学校に併設されている寄宿舎『立志寮』で生活を共にし勉学に励みます。

気になる倍率はは年によってバラバラのようですが多い年は40人弱、少ない年でも20人の応募はあるようで4~7倍程度のの募集倍率になっているようです。

英語・数学・理科に特化

学習の特長としては英語・数学・理科に特化している点です。

ALTの外国人先生が常駐し、英語の授業以外にも課外活動時にも触れ合うことで英語力を高める取り組みをしています。

授業が先進的

授業を参観させてもらいましたが、数学では電子黒板とタブレット端末を使いこなしている風景が特長的でした。

参観時には多角形の図について授業が行われていたのですが一人の生徒の図に対する角度の解き方が電子黒板に映し出され、それをディスカッションするさまに授業のミライが見えました。

 

理科の授業では水溶液を使った実験をしていましたが、5人という少人数ということもあり生徒それぞれに機材が行きわたる充実ぶり。

「ちょっとこれやってみようか」なんて先生からの提案もあったり、授業の枠に捉われない進め方をしていると感じましたね。

 

圧倒されたのは英語

すべて英会話で授業が進むのはモチロンなのですがディスカッションの嵐。

喋っている英単語自体は難しい単語を使っている訳では無いのですが、これだけ英語で喋る特訓をしていたらそりゃ英語力は向上するわな、という印象を受けましたね。

充実の寮生活 【立志寮】

生徒たちが生活を営む立志寮です。

まず平成30年3月に完成された寄宿舎【立志寮】は施設としては最高の環境だと感じました。

地元企業でもあり、別子銅山でも密接な関わりを持つ住友林業が建設しました。

1階は共有スペース

談話室

立志寮に入るとすぐ横に談話室があります。

天体望遠鏡が置いてあります。

ここに置いてあるという事はよく使うんじゃないでしょうか。

別子から見る満点の星空は凄そうですねよね☆彡

談話室に置いてある本も充実しています。

中学生好みの本や興味を惹きそうな書籍が揃っていました。

食事スペース

談話室の奥が食事スペースになっています。

ここで朝食と夕食を食べます。昼食となる給食もここで頂くようです。

食事の内容を聞くと、この3年間で世界三大珍味のフォアグラやキャビア、それ以外にもマツタケの天ぷらなど家庭でもなかなか食べられないメニューが出ており、正直うらやましさも感じてしまいました。

洗濯・お風呂

洗濯機はドラム式の乾燥機付きです。

見ての通り3台設置されており、生徒が自分たちで洗濯します。

週末は別子山から自宅に戻るのですが、家に持ち帰る生徒はほぼいないとの事。

風呂場は3人くらいは入れそうな大きな浴槽でした。

個別にシャワーも設置されており、お風呂環境としては文句なしではないでしょうか。

2階は個人スペース

階段を上がると個人スペースとなる個部屋になります。

中央に宿直者の部屋があり、その左右に男子スペースと女子スペースに別れています。

個室の中はこのような感じです。

シングルベッドと机、本棚、エアコンが完備。

写真には写っていませんが広々としたクローゼットもあります。

また物干し用の吊り棒もあります。

冬は寒い別子生活にうってつけの環境が整っています。

立志寮の寮費は…

気になる立志寮の寮費は5万円

年額では60万円で毎月の均等割りになっています。

これだけの施設・設備で5万円を高いと思うか、安いと思うか。

各家庭の状況にも拠りますが、進学を考えるうえで大事なポイントの1つですよね。

生徒の雰囲気

生徒たちの目は生き生きとしていました。

さすが4~7倍の倍率から選抜された生徒だけあって自発的な行動が特長的に感じました。

そして先生との距離が近い。積極的な姿勢が見て取れます。

なので質問やディスカッションに関しても臆するところがないな、と感じました。

この圧倒的な過疎地域(失礼!)な場所柄、まず子どもたちが自分で行きたいと言い出さなきゃ始まりませんよね。

親からの提言があったとしてもそれを聞いておもしろそう、行ってみたいという思うような子でないと学校の存在さえ遠く感じるものだと思います。

そういう意味ではアンテナが立っている生徒が多いのではないかと感じました。

親目線として感じること

寮での集団生活とは言え親元を離れることになる環境下に抵抗を感じる親御さんも多いと思います。

一方で少人数体制での英才教育ともいえる魅力を感じる親御さんも多いかと。

わたし自身の感じ方としては子どもの感じるままに選べばよい、という結論です。

ただ迷ったときには面白そうな方に向けばよいし、簡単な方と難しい方を選ぶなら難しい方を選べばいいんじゃないという程度です。

子どもの考えに投げっぱなしなのかもしれません💦

ですのでメリット・デメリットを共有した上で、受けたいなら受けさせたらいいと思っています。

受験なので合格・不合格は出ますが、それも1つの良い経験かと。

落ちたら落ちたでまた本人にも考えることがあるでしょうし、受かったら受かったで自信にしたらよい。

どちらにしても中学生活というスタート地点に立っただけ、と冷めた目線も持つ必要があると考えます。

 

まぁどうなることやら。

子どもの事だけに真剣にもなりますが、子ども自身の判断でもあるのでどのような選択肢を選ぶのか興味深いところもあります。

コトの顛末や如何に!!

おまけ 秋の別子街道は素晴らしい景色

新居浜方面から別子に行く途中にある住友の森フォレスターハウス

10月下旬でこの紅葉。

秋がより深まればよりキレイな景色を拝めそうですね。

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